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【Voice!】2025年川崎フロンターレ加入内定 野田裕人(静岡学園高等学校)


2025シーズンの新戦力として静岡学園高等学校の野田裕人選手の加入が内定しました。スピードとテクニックに優れた攻撃的なサイドバックで、高校2年生時には1学年上の先輩でひと早くフロンターレに加入した神田奏真選手とホットラインを形成。今年は怪我に苦しみリハビリの時期が続きましたが、現在全国高校サッカー選手権に向けて急ピッチで調整を進めているところです。野田選手に話を伺いました。

──まずは川崎フロンターレ加入が内定したときの率直な感想を教えてください。

真剣にプロになりたいという気持ちで静岡学園を選んで練習したきたので、その夢が叶って素直に嬉しいです。でも、ここからが本当のスタートだと思っていて、いまはすごくワクワクした気持ちです。

──フロンターレというチームに対してどんなイメージを持っていますか?

静学からたくさんの先輩方がフロンターレに入っていて、チームのボールを大事にするスタイルは静学と共通する部分があると思います。フロンターレの試合を観ていると、こういうサッカーをやりたいんだなというプレーイメージが自分自身にもすごく伝わってくる感覚があります。

──野田選手自身のプレーの特徴を教えてください。

ポジションはサイドバックですが、攻撃参加が武器でアシストやゴールといった得点につながるプレーが自分の長所だと思っています。そこをスカウトの方々に見てもらえたのかなと。ただ最終ラインの選手なので守備面もすごく大切に考えていて、 対人では絶対抜かれないという気持ちでプレーしています。

──いまはリハビリ中で復帰を目指して調整中とのことですが(取材時。現在はチーム練習に合流し全国高校野球選手権大会に向けて調整中)。

今年の夏に中足骨を骨折してしまったんですが、いまはだいぶよくなっています。チームが全国高校選手権に出場することを信じてベストな状態にもっていきたいという思いでトレーニングを続けている最中です。

──サッカーができない時期に意識していたこと、学んだことはありましたか?

プレーができなかったからこそ得たものもたくさんあったと思います。 体の構造や使い方、動かし方についてはこの1年間で深く知ることができました。ピッチに立てずに外から試合を観る時期が長かったですが、プレーヤーとは違う観点でサッカーを学ぶことがたくさんありましたし、単純にメンタル的に成長できたんじゃないかなと思っています。

──静岡学園の1年先輩の神田奏真選手がひと足早くフロンターレでプロ入りしました。去年の静岡学園は野田選手のクロスから神田選手のヘディングという形で多くの得点を挙げました。

ソウマくんは存在感がすごかったです。オーラがありました(笑)。当時、全体練習後に2人でクロスに合わせてのシュート練習をけっこうやっていたんですが、ソウマくんからここに欲しいという要求があって、実際に試合で練習どおりのクロスを上げるとしっかり決めてくれるので自分自身も自信がつきました。去年でいうとプロ入りした先輩が3人いて(神田奏真、高田優/徳島、中村圭佑/東京V)、そういう選手たちと1年間ともに練習して、試合をして、本当にいい刺激をもらいました。自分自身にとってもすごくプラスになった1年だったと思います。

──今年の静岡学園はどんなチームですか?

今年自分がキャプテンをやらせてもらっているんですが、そのキャプテンがいない試合が多いんですよね…。でも、だからこそみんなが主体性をもって積極的にプレーしていると思います。去年と比べると王様というかスーパーな選手はいないかもしれないですが、サイドからのドリブルといった武器を持ったタレントがたくさんいて、1人ひとりが自覚をもってプレーしていると思います。リーグ戦は最初に開幕5連敗してしまったんですが、選手間でもミーティングをしてたくさん話し合って夏以降は状態が上がってきました。

──当面の目標はやはり全国高校選手権で優勝することですか?

そうですね。個人的には高校2年生の選手権と3年生の選手権は全然違うなって最近感じています。3年生は負けたら終わりで来年がないですから。個人としてはいつ復帰できるかまだわからないですが、まずは選手権を勝ち上がってもらって、自分自身はチームの競争に入れるように頑張りたいです。

──ちなみに野田選手は地元が岐阜県なんですね。

はい。地元は岐阜県各務原市が地元で、中学のチームは愛知県のチームでした。岐阜出身ですが橋を渡ったらすぐ愛知県で、すごく近かったんですよね。そこから地元の公立高校に行くことを考えていたんですが、たまたま静学のスカウトの方が県大会に来てくださって、そこで声をかけていただきました。

──静岡学園というと独自のチームカラーを持った強豪ですが、実際に入ってみてどんな感想を持ちましたか?

静岡学園中学校から上がっている一貫生の人たちもいて、その人たちはリフティングのテクニックが桁違いにうまかったです。一貫生以外にも他からスーパーな選手たちがたくさん入ってくるので、もう本当に激戦区というか、違いを見せなければ上に行けないと雰囲気があると思います。

──野田選手自身としては一番成長できたのはどの時期だと感じていますか?

やっぱり高校2年生のときです。Aチームで本当にたくさんの経験をさせてもらいました。試合に出られない時期も長かったんですが、先輩たちが背中で見せてくださって自分もやらなきゃという気持ちになりましたし、すごく成長を実感できた1年でした。

──サッカー以外では普段どんなキャラクターなんですか?

すごくうるさいタイプだと思います。自分で言うのもなんですが陽キャです(笑)。キャプテンになって多少おとなしくなったと思いますけど。やることはしっかりやるのは当たり前なんですが、オンとオフのスイッチがけっこうはっきりしているタイプだと思います。

──国内外問わずですが、好きな選手、参考にしている選手はいますか?

あの選手ぐらい強くなりたいと思うのは、カイル ウォーカー選手(マンチェスターシティ)の守備です。サイドバックになった最初の頃から参考にしているというか、注目していました。身体能力がすごすぎますけど。実際に見た身近な選手ですごいと思ったのは、静学の2つ上の先輩ので髙橋隆大さん(ギラヴァンツ北九州)です。マッチアップしたときにいつもだったらボールを取れる間合いだったんですけど、何回もキックフェイントされて簡単にいなされました。完敗でした。

──来年からプロとして社会に出るわけですが、高校生活に間にやっておきたいことはありますか?

寮生活でいまのメンバーと一緒にいられる時間は残り少ないので、楽しく終わりたいっていうのが一番の思いです。それこそ高校選手権で優勝して、みんなで一緒に喜んで終わりたいです。

──では最後に、改めて全国高校サッカー選手権への意気込みと、フロンターレのサポーターに向けてメッセージをお願いします。

静岡学園の野田裕人です。まずは川崎フロンターレという素晴らしいクラブへの加入が内定してすごく嬉しいです。プロになる前にまず高校生活があるので、日本一という目標に向けてすべての力を出し切りたいと思います。そしてプロに入ったら自分の武器を発揮して1日でも早く試合に出て、チームのためにプレーできるよう努力したいと思います。あと高校では最初「野田」って呼ばれていたんですが、ちょっと堅苦しいなってなって、いまは「ヒロ」って呼ばれることもあります。自分自身も「ヒロ」って呼ばれたいです。よろしくお願いします。

以上

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