前節の名古屋戦で2点ビハインドのなか途中投入された佐々木旭。リーグ戦は5月20日のJ1第14節の横浜FC戦以来となる出場だった。ピッチに立つと視線は前を向き、どんどん仕掛けてチームの攻撃スイッチを入れようと果敢にボールを運んでいく姿勢は「俺が結果を残すんだ」という言葉が聞こえてきそうだった。

そんな佐々木が公式サイトのプロフィールに書かれている座右の銘は “疾風勁草に知る”。苦難に遭ってはじめて、その人の意志の強さや節操の堅さが分かることを例えた言葉である。佐々木も開幕スタメンを飾ったものの次第に出場機会が減ってきて、自分のなかでうまくいかないこともあっただろう。それでも自分と向き合いながらトレーニングに励むことでチャンスが訪れていく。その繰り返しが名古屋戦のプレーにもつながり、改めて強い気持ちが芽生えていった。

「もっと試合に出たい、もっとチームを勝たせたい。そして、結果を残し続けることを意識してやっていく」

シーズンも厳しい夏の戦いへと突入していく。チームとしても総力戦の戦いとなっていくことだろう。だからこそ、佐々木のようなフレッシュなプレーヤーがチームを活性化させていくことに期待をしたい。

（高澤真輝）