【F通信】山田新 ストライカー
「アイツにパスを出せば決めてくれるという選手にならなければいけないし、どれだけ自分を見させるかがストライカーにとって大事な要素だと思う」(山田新)
今シーズン試合を重ねるごとに、そんなストライカーになっているのが山田である。リーグ前節の京都戦で見せた先制点も鋭い動き出しで大島僚太からのパスを呼び込んでファールを受けても絶対に倒れない力強さでシュートを流し込んだ。通るか際どい場面でボールを出させたのは「本来なら出さないですが、彼の雰囲気や動き出しがあったので出した」と大島が話すように自分が掲げるストライカーの理想像に近づけている証拠だろう。
ただ毎試合のように点を取れるような甘い世界ではない。リーグ前々節の鹿島戦のように決定機を外してしまうことだってある。それでも先輩の小林悠に「色んな声があるかもしれないけど気にしないでポジティブにやれば大丈夫」と言葉をかけてくれたのもあって前向きにトレーニングに励んだ。
「落ち込んでいても次の試合で点を取れるわけではないので切り替えてやることが大事です。下を向いてやるほうが次にはつながらないですから」(山田)
常にゴールを目指し続けてプロ2年目の今シーズンで16得点をマーク。とはいえ「満足できる結果ではない」と口元を引き締める。
「今シーズンのチーム状況や結果は、もっと自分がゴールを決めていれば状況を変えられていたと思う。あと残された試合は少ないけど20得点に到達できるようにゴールを取っていきたい」
リーグ戦は2試合。限られた試合数ではあるが、山田ならやってくれそうな期待感がある。
(高澤真輝)