【F通信】際 期待感
果敢に攻撃参加し、強い対人守備でマイボールにしてくれる右サイドバックのファンウェルメスケルケン際。特にビルドアップでは相手が食いついたとき、うまく体でボールを隠しながら運んでプレス回避するプレーは大きな助けとなっている。そういった高いパフォーマンスが発揮できているのも縦関係の家長昭博など周りの選手たちとの連携が上がってきているからこそ。
「縦でアキくん(家長)と組む回数を重ねるごとにお互い分かり合えるプレーが多くなってきました。アキくんは足元でボールを受けるよりも裏でボールをもらう回数が増えてきたり、アキくんもやり方が変わってきている。それにつられて周りも変化をつけているのもあって各々のやりたいことがハッキリしてきているのも大きいのかなと思います」
それが個人だけではなく、チームとしてゲーム内容にも反映されてきているのが今のフロンターレの姿だろう。
「シーズンのスタートは結果が出ずプレーしていてどういうサッカーをするのか少し悩んでいた部分もあったけど、試合を重ねるごとにチーム全体としてスタイルがクリアになってきています。ボールも持ちながら色んなことができている感覚もあるので、そのなかでゴールを複数得点決められればどんどん勝点を積み上げられると思っています」
ブレずに自分に矢印を向けてシーズン開幕から少しずつ序列を上げいった際は、いまでは存在感を発揮するプレーヤーに。J1第26節のFC東京戦では高精度アーリークロスで加入後初アシストを記録した。これから、さらに得点に直結するプレーが増加していく期待感も漂っている。
「初アシストまで長かったですけど、しっかりと数字を付けるのが選手としては嬉しいです。昨シーズンはオランダでもいい形で数字を残せていたので、これからもフロンターレで数字にこだわってやっていきたいです。あとゴールも決めたいですね。練習では決まっているので、試合で決めたいです」
ここからリーグ戦に加えてルヴァンカップ、ACLEと重要な試合が続いていく。そのなかで右サイドバックから与える際のパワーが勝利する確率をグッと上げてくれる。
(高澤真輝)