ここ最近、脇坂泰斗の守備が凄い。以前に「戻って危ない場面を消しながら最後に守り切ることを意識するようになった」と話していたように予測をしてアグレッシブにボール奪取や、リアクションではなく自らがアクションを起こしてマイボールにする場面などが際立ってきている。さらに脇坂の強みである多彩な攻撃を創り出していく背番号14の背中はより逞しさが増してきた印象だ。

前節の横浜FM戦も攻守において強度の高いプレーを表現していくことでチームの勝利に貢献。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。ただ、より大事になるのは今週末の首位・神戸戦。「フロンターレの本当の強さが問われている。自分たちがリーグを引っ張っていく立場だと思っていますし、そういうチームだということを証明するゲームにしたい」と脇坂が意気込むように、首位との勝点差を縮めていくために強い思いをもってアウェイへと乗り込む。

そして、横浜FM戦翌日に開催された「2023 ファン感謝デー」では一人ひとりのサポーターに対して丁寧に対応し、7月18日（火）の練習後はクラブハウス内で全選手がサインをする約200枚の色紙を、誰よりも早く書きに来ていた。「感謝の気持ちが強いから」とは脇坂の言葉。常にクラブへの愛やサポーターへの感謝を胸に戦っている男だからこそ聞くことができるコメントだった。大一番の神戸戦も勝利をつかんで、ともに喜びを分かち合いたい。

（高澤真輝）