【F通信】マルシーニョ「陽気さと情熱」
麻生グラウンドで、いつも誰かの声が響く。
「マルちゃん!」
ブラジル人選手と歌を口ずさんで楽しそうにして、いつも明るくて愛嬌のある笑顔を見せるマルシーニョはチーム内でも愛されている存在だ。
ただ、試合や対人の練習になると一気にスイッチがONに切り替わって戦闘モードに。集中して練習に臨み、自主練では自分の足りないものにフォーカスして取り組む。これを毎日のように繰り返して試合に向けての準備に全力を注いでいる。
「僕はクラブハウスに来たら、その日にやるべきこと仕事に対して集中して取り組んでいる。監督の要求に応えながら改善をして、自分がピッチで100%に近い力を発揮できるように意識するのも大事。僕の特徴はスピードだから走り続ければゴールが生まれる。だったら僕は走り続ける。やり続けることで必ず成功につながるし、結果につながると思っているから」
現在の勝ち切れない状況は悔しいし、歯がゆさもある。でも後ろ向きになって諦めない。マルシーニョはチームを勝利へと導くために、とにかく前へ前へと走り続ける。
「もちろん現状に満足はしていない。でも僕たちはより高い場所を目指してやり続けるだけ。とにかく必死にボールを追いかけて勝利のために戦い続ける」
陽気な性格に秘められた熱い思い──。マルシーニョが力を振り絞って体現する。
(高澤真輝)