6月8日（木）、麻生グラウンドのミックスゾーンで報道陣に呼び止められた小林悠が少しはにかんだ表情で言った。

「疲れました（笑）。暑かったので（笑）」

疲れの理由。それは当日の麻生グラウンドでの公開練習を見学した方なら分かるはずだ。湿気のある暑さのなか、天皇杯2回戦にスタメン出場したメンバー以外で紅白戦は強度が高かった。局面、局面でバチバチした球際やお互いに迫力ある攻撃姿勢。小林も何度もボールを受けるために動き出してゴールへと向かっていった。ただ、その「疲れました（笑）」と言った表情からは充実感があり、今週末の広島戦へ向けていい準備ができている証拠でもあるだろう。

それにしても暑い日が続き、これから夏にかけて選手たちも、サッカー観戦をする方も体力が奪われ、キツさも出てくる時期に突入していく。それでもフロンターレには夏に得点を量産してくれる『夏男・小林悠』がいることで、個人的には今までは夏が苦手だったのに、なんだか夏は苦手ではなくなった気がする。むしろ、暑さをも超える人を猛烈に熱くさせるゴールを決めてくれるのだから「夏が好き」と言っても過言ではない。

まだ本格的な夏に突入していないが、リーグ前節の柏戦のゴールから量産へエンジンスタートしている小林。広島戦での2戦連発を期待せずにはいられない。

（高澤真輝）