【F通信】大南拓磨のポジティブ思考
いま最終ラインで存在感を発揮しているのが大南拓磨だ。自分の判断に自信をもってプレーし、対人やスピードを生かして相手の攻撃を制圧。「守備で迷わなくなった」(大南)ことで思い切り自分のプレーを表現し、直近6試合で4勝しているチームに大きく貢献している。
プレー面が素晴らしいのは言わずもがなだが、特筆すべきは過密日程になろうとも常に100%に近いパワーを出せること。夏の暑い時期でも試合間隔が短かろうが、全力で走り続けていた。そのタフネスの根源にあるものとは…。大南は言う。
「もちろん体が重い日もあるけど、結局は気持ちだと思う。キツくても、俺は疲れてないと思い込むことが大事だし、俺はタフなんだと言い聞かせて自分をマインドコントロールをする。これは去年に気付いたことだけど、そうすることで体は動く。だから、結局は気持ちですよ」
この言葉を聞いて思い出したのが以前に「ネガティブなこともポジティブに考えればポジティブになる。そう信じている」と話していたこと。だから大南はどんなときでも前向き。例えば試合に負けたあとのミックスゾーンでは悔しさを噛み締めながらもポジティブな声を発して、次の試合は勝てるようにと自らを奮い立たせていた。そういった思考が結果につながっているのを見るとサッカーにおいてメンタルや気持ちの大切さや、大南の強さと逞しさを感じる。
これからシーズンは終盤戦。リーグ戦、ACL、天皇杯決勝戦…。熱い試合が繰り広げられていくことだろう。そのなかで「DFとして『アイツがいれば大丈夫だ』という選手になれるようにプレーしていきたい」と大南。次節のホーム福岡戦もやってくれるはずだ。
(高澤真輝)