圧倒的な対人の強さとスピード。圧倒的な身体能力を武器と守備技術を駆使して最終ラインに君臨するジェジエウは、ワールドクラスのディフェンダーと言っても過言ではないだろう。それだけスーパーな選手がシーズン序盤戦で離脱してから、約7ヶ月ぶりにACLグループリーグ第3節のBGパトゥム・ユナイテッド戦の公式戦で復帰したのだからテンションが上がらない者はいないはずだ。

ただ、ここまで歩んだ道のりは険しかった。復帰できても再び離脱をしてしまった時期もあれば、何回も膝に溜まった水を抜く処置して痛みに耐えるときもあった。それでも耐えて耐えて、リハビリを続けてきた。すべては自分の好きな等々力競技場でプレーするために。その思いを後押ししてくれるサポーターの存在も自分を奮い立たせた。

「スタジアムに行けばサポーターの方々が色んな声をかけてくださった。それが自分にとって励みになりましたし、おかげ様で復帰をすることができました。これからも自分が好きなサッカーができる喜び、皆さんの前でいいプレーができる喜びを噛み締めてやっていきたいです」（ジェジエウ）

復帰以降、コンディションは上がり続けている。これからは試合に出ることで、さらに上向いていくことだろう。「天皇杯も決勝があるし、ACLも次のフェーズに進むための試合が続いていく。試合に出ている状態で今シーズンを終えることが大切だと思うので、いいイメージで終われるようにトレーニングしていきたい」とはジェジエウの言葉。フロンターレの鉄壁として何度もボールを跳ね返して、ときには得点で勝利へと貢献する活躍が見られることを期待したい。

（高澤真輝）