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【フロ街Diary】初の決勝進出!あと1つ!


ドキドキしすぎて心臓が持ちません…。正直、寿命が縮まるかと思いました…。それぐらいハラハラ・ドキドキの展開。そして狂喜乱舞の最後──。本当に痺れる試合をヤンフロが見せてくれました。

2017年以来9年ぶりとなる準決勝に臨んだフロンターレU-18。過去2大会は、このベスト4で敗退しているだけに選手たちは試合前から「歴史を塗り替えよう」「新しい歴史を作ろう」と声が出るなど気合いを入れてピッチに足を踏み入れました。

グループステージから応援に駆けつけ、準決勝も選手たちを後押ししたサポーター
幾度となく仕掛け続けた右SB柴田翔太郎
中盤でリズムを創造する矢越幹都
的確な判断と守備能力の高さを誇るCB林駿佑

試合開始からじっくりとボールを保持してスペースを突く自分たちのサッカーで攻撃を組み立てていきましたが、福岡U-18も守備強度が高いチームでシュートまで崩し切るまでには至らずスコアレスのまま前半を折り返しました。

攻撃に迫力が生まれるときは加治佐海が前を向くとき
左SBから果敢に攻め上がる関徳晴

後半に入ると福岡U-18が前線の2トップから激しいプレッシングを仕掛けてきたことで「選手たちはものすごく弱気になっていた」と長橋監督が話すように、ボールロストからカウンターを受けて何度も訪れるピンチ。GK松澤成音のビッグセーブなどで防いでいきましたが、ついに63分に先制点を許してしまいました。完全にペースは福岡U-18。下を向いてもおかしくない状況でしたが失点後、11人がセンターサークル付近で集まったときキャプテンの土屋櫂大がチームを奮い立たせました。

失点後に集まった選手たち。キャプテン土屋櫂大も笑顔で気持ちを伝える

「あと17分ある。俺たちは鳥栖戦、15分で4点を取った。下を向く必要はない。笑ってサッカーをしよう」

今大会を振り返えるとグループステージの群馬ラウンドでは天候の影響で試合日程やキックオフ時間などイレギュラーな事象が多数発生。そのなかでもグループステージ最終戦の鳥栖U-18戦では終盤の15分で4点を奪った経験があります。しかも4点目を決めていなければ敗退していました…。それぐらいギリギリの戦いを制していくごとに選手たちはタフになっていき“俺たちなら勝てる”という自信を土屋櫂大が言葉にして伝えてチームが再び目的に向かって1つになる。選手たちが成長していると感じる瞬間でもありました。

途中出場で流れを変えた一人。平内一聖
途中出場から貪欲にゴールを狙うFW香取武
魅せるファンタジスタ平塚隼人。準決勝は途中出場から相手の脅威に

すると終盤にかけて選手交代を織り交ぜながら、前へ前へとアグレッシブにゴールを狙っていくフロンターレU-18。何回も仕掛けて80+3分、柴田翔太郎のクロスにパワープレーでゴール前にいた土屋櫂大が執念のヘッドでゴールネットを揺らして土壇場で追いつくことに成功しました。

土壇場で土屋櫂大のヘッドで同点
ガッツポーズ&咆哮

勝負の行方はPK戦へ。ゴール裏やスタンドに詰めかけたサポーターの声援が選手を後押しし9人のキッカーが成功。そして福岡U-18、9人目のキッカーをGK松澤成音が見事にセーブしてタイムアップの笛を聞きました。

いざPK戦へ
GK松澤成音のPKストップ。右足一本!
歓喜、歓喜、歓喜

その瞬間、ゴール裏になだれ込んだ選手たち。全員でつかんだ勝利の喜びを分かち合い、クラブ史上初となる決勝戦進出を決めました。

■長橋康弘監督

Q試合総括
フロンターレらしいサッカーを展開して、思い切りやってこいと送り出しました。最後までしっかり戦って決勝戦に進むことができたので、選手は最後まで頑張ってくれました。

Q先制点を許す展開でした。
ああいった展開になると、どうしても悪い記憶が蘇ります。ボールを大事にするチームに対して相手はカウンターやクリアミスからチャンスを作ってきますし、今日はそこから失点をしてしまいました。ただ、この子たちが素晴らしいのは下を向くのではなくギアを上げて最後の最後で追い付いてくれました。成長した姿が見られたと思っています。

Qクラブとしてもベスト4が鬼門になっていたと思います。
私は前回のベスト4のときコーチをしていたので、またかという思いもありました。ただ今年の選手たちは何かをやってくれると信じれるものがありました。奇跡的に群馬ラウンドを勝ち上がれましたし、本当に凄いものを持っているチームだと思っています。

Q今大会で選手の成長を感じていますか?
ものすごく成長していると思います。今日のような苦しいなかでも勝てる自信が見られますし、群馬ラウンドでは天候の影響で試合日程やキックオフ時間の変更、もしかしたら雷で試合が中断するかもしれないなど選手たちは色んなことを考えていたと思います。そういったものを経験して、どんどんタフになっていっています。

Qサポーターへメッセージをよろしくお願いします。
群馬ラウンドでもたくさんのサポーターの方々来てくれました。正直、来てくれるとは思ってもなかったので驚きました。本当にサポーターの応援の力が大きいんです。だからこそ私たちはプレーとゲーム内容で応えていきたいと思っています。今日のPK戦もサポーターの力を借りて勝たせていただくことができました。あと1試合。なんとか力を借してほしいと思っています。決勝戦も応援をよろしくお願いします。

■2 柴田翔太郎

自分が自信をもっている右足を相手は警戒していたと思います。その中で何回か縦に突破できるシーンもありましたが、僕には左足もあります。同点ゴールのシーンは縦を切られていたので、切り替えして左足でクロスを上げてカイト(土屋櫂大)が決めてくれました。先制されて終盤まで時間が進んで、いつもだったら諦めていたかもしれないが、今日は最後まで何かがあるんじゃないかと信じていました。失点後にカイトが『あと17分ある。俺たちは鳥栖戦、15分で4点を取った。下を向く必要はない。笑ってサッカーをしよう』と言ってくれたことでポジティブにゴールに向かっていけました。僕たちは絶対に勝てると思っていたし、PK戦も楽しんでいました。それが今日の結果につながったと思います。ベスト4が決まったときも、まずは準決勝に勝つことだけを考えていました。次は決勝。優勝したいです。

Qサポーターへ。
群馬ラウンドでは天候の影響で試合日程が変わるなどイレギュラーなことが多かったなかで奇跡的な勝ち上がりができました。でも、それは自分たちだけの力ではないです。平日にも関わらずたくさんのサポーターの方が毎日のように足を運んで声を出し続けてくれました。今日も含めてあの声援がなければ僕たちはここまで来られませんでした。僕にとってサポーターと喜び合えるときが最高の瞬間ですし、決勝でも喜びを分か合いたいです。絶対に勝つので、ぜひ足を運んでいただき声を枯らし続けてほしいです。応援よろしくお願いします。

■5 土屋櫂大

今までやってきたことが勝利につながりました。グループステージの最終戦で最後に4点目を決めて突破できた経験があったからこそ、先制されるなかでも笑顔で自信をもってプレーできていました。(得点シーンは)シバ(柴田翔太郎)がサイドでボールを持ったときは必ずいいクロスが上がるのは分かっていたので、シバを信じてゴール前に入りました。そしたらドンピシャのボールが来たので、シバでのゴールでもあるし、みんなで取ったゴールだと思っている。僕たちには勝つ自信しかなかったです。先制されたあとも追い付ける感覚があったし、PK戦もナオト(松澤成音)が止めることを信じていました。キッカーのなかには2年生もいて、自分が2年生だったころ、3年生になんて声をかけられたときに心が落ち着いたかなと考えたときに、外してもいいから楽しんでこいという言葉を伝えました。過去2大会、ベスト4で敗退している歴史を塗り替えよう、新しい歴史を作ろうと試合前から話していたので、それができたことは嬉しいが、まだ何も成し遂げてはいません。最後、優勝して笑顔で終われるようにしたいです。

Qサポーターへ。
群馬ラウンドから応援して来てくださった方も多くいますし、ベンチに入れなかったメンバーも応援してきてくれました。そんな僕たちを応援してくれる多くの方々の目の前で勝つことができたので嬉しい。次は決勝戦。最後はサポーターの皆さんと含めた全員で喜びを分かち合えるようにやっていきたいです。決勝戦も熱い応援をよろしくお願いします。==================================================

あと1つで日本一。この頂きに辿り着くために戦ってきました。

舞台は31日(水)味の素フィールド西が丘18:00キックオフ。ぜひフロンターレのエンブレムを胸に熱く戦う選手たちを後押ししてください。

(取材:高澤真輝)

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